2009年 08月 11日
トレド(2) |
食事の後は、サント・トメ教会へ。ここは、エル・グレコの最高傑作とも言われる「オルガス伯の埋葬」という絵が展示されていて、トレド観光ではたいてい立ち寄るところです。この絵には、サント・トメ教会に多大な(多額の?)貢献をしたオルガス伯の埋葬が行われている地上の世界と、聖人が浮遊する天上の世界が描かれています。オルガス伯は14世紀の人。しかしこの絵が描かれたのは16世紀。葬儀の参列者として描かれている人々は、16世紀に実在したトレドの名士だそうです。複雑な要素を巧みにまとめた構図といい、一目でエル・グレコの作品とわかる独特の色彩と人物像といい、確かに傑作と言われるだけの作品だと思いました。ちなみに「オルガス伯の埋葬」は、教会の奥ではなく、入り口を入ってすぐ右側の壁にありました。そして、ここでの観光は、これだけ。教会そのものは見ませんでした。
エル・グレコはギリシャ出身ですが、トレドに移り住んで活躍した画家です。そんなエル・グレコにゆかりのある場所にも行ってみたいと思い、まだ時間もあったので、この後「エル・グレコの生家」とエル・グレコの作品を何点か収蔵している「サンタ・クルス美術館」にも足をのばしてみることにしました。
ところが、エル・グレコの生家は、行ってみると改装工事中。残念。ガイドさんによれば、相当前から改装工事中だったらしいです。もうそろそろ工事も終わったかと思って来てみたが、まだ終わっていなかったとのこと。スペイン式の時の流れの中で工事が進められているようです。
次に、サンタ・クルス美術館に行ってみました。旧市街の東端にある美術館。元は病院だった建物は中庭のある、安らぎの感じられる建物。階段で二階に上ると、陶器などのコレクションが多数展示されていました。しかし、エル・グレコは見あたらず。さらっと、陶器コレクションの中を通過し、再び一階に降り、係の人にエル・グレコの作品がどうなっているのかガイドさんに聞いてもらうと、なんとこれから行う特別展の準備のため現在は展示されていないとのこと。どうも、ついていません。エル・グレコ三昧になるはずが、ちょっと肩透かしでした。
旧市街の観光はこれで終わりです。この後、美術館前からタクシーに乗り、パラドールへ移動。パラドールはタホ川というトレド旧市街を取り囲むように流れている川の対岸の高台にあります。途中で、旧市街の全貌が見渡せる展望スポットに立ち寄りました。「オッと思うような景色ですよ」とガイドさんから言われて、期待していましたが、う~ん、まあまあですかね。確かに、なだらかな丘の斜面に色彩的に統一された建物がびっしりと建っている様子は美しい。でも驚くほどではないですね。既に、イタリアの中世都市などを見たことがあるからそう感じたのかもしれません。夜、ライトアップされる時もあり、それは幻想的な景色らしいのですが、毎日ライトアップされるわけではないそうですし、それを見たかったら宿泊しなければなりません。
タクシーに戻りパラドールへ。トレドのパラドールは、古い建物のように見えるが、実は新築らしいです。実際、中はとても綺麗でモダンな感じ。入り口を入って、すぐ正面にレストラン。その奥のガラス扉の向こう側がテラスになっていて、そこが喫茶スペース。そこからトレドの旧市街が眺められるようになっています。パラドールは、先ほど立ち寄った展望台よりも高いところにあるので、より遠くまで見渡せるようになっています。でも、ちょっと引っ込んだ感じというか、景色が遠のいた感じもします。
ここで、景色を眺めながらお茶をすることにしました。私は、アイスコーヒーを頼みました。このアイスコーヒーが妙な感じでサーブされるのですね。普通のホットコーヒーの入ったカップと、氷だけが入っているグラスが同時に持ってこられます。アイスにしたい人は、カップのホットコーヒーを自分でグラスに移してくれというわけです。コーヒーを上手くグラスに移せないと、こぼして服にコーヒーの染みがついてしまうことになるかもしれません。ちょっと冷や冷やしながら、でも無事に移し替えに成功。というか、始めからグラスに入ったのをだしてくれればいいんですけど。スペインでは、あまりアイスコーヒーは飲まないんでしょうかね? 実は、マドリッド市内に戻ってからも、そう感じる経験をしたのです。
これで、トレドの観光は終わりです。パラドールからタクシーでトレド駅に戻りました。もし、線路が復旧していれば帰りは高速鉄道Avantで帰ることができます。しかし、残念ながら午後5時過ぎの時点で、まだ復旧していませんでした。マドリッドには再びバスで戻りました。
トレドは旧市街全体が世界遺産に登録されています。それは、トレドが中世の街並みを残していること、しかも単に古いというだけでなく、トレドが文化的な要衝として過去の繁栄の最良の部分を今に伝えているからです。そんな街並みをゆっくりと見ながら散策することこそ、トレド観光の醍醐味であると言えます。ただ、一つ問題なのは、トレドの道は石畳。アスファルトで舗装された道に慣れた者にはちょっと歩きにくいです。私は、スニーカーのつま先を何度も石の間にひっかけてしまいました。ちょっとつま先の細いというか薄いのを履いていたのが敗因かもしれません。トレドに行かれるときには、歩きやすい靴で観光されることをお薦めします。
エル・グレコはギリシャ出身ですが、トレドに移り住んで活躍した画家です。そんなエル・グレコにゆかりのある場所にも行ってみたいと思い、まだ時間もあったので、この後「エル・グレコの生家」とエル・グレコの作品を何点か収蔵している「サンタ・クルス美術館」にも足をのばしてみることにしました。
ところが、エル・グレコの生家は、行ってみると改装工事中。残念。ガイドさんによれば、相当前から改装工事中だったらしいです。もうそろそろ工事も終わったかと思って来てみたが、まだ終わっていなかったとのこと。スペイン式の時の流れの中で工事が進められているようです。
次に、サンタ・クルス美術館に行ってみました。旧市街の東端にある美術館。元は病院だった建物は中庭のある、安らぎの感じられる建物。階段で二階に上ると、陶器などのコレクションが多数展示されていました。しかし、エル・グレコは見あたらず。さらっと、陶器コレクションの中を通過し、再び一階に降り、係の人にエル・グレコの作品がどうなっているのかガイドさんに聞いてもらうと、なんとこれから行う特別展の準備のため現在は展示されていないとのこと。どうも、ついていません。エル・グレコ三昧になるはずが、ちょっと肩透かしでした。
旧市街の観光はこれで終わりです。この後、美術館前からタクシーに乗り、パラドールへ移動。パラドールはタホ川というトレド旧市街を取り囲むように流れている川の対岸の高台にあります。途中で、旧市街の全貌が見渡せる展望スポットに立ち寄りました。「オッと思うような景色ですよ」とガイドさんから言われて、期待していましたが、う~ん、まあまあですかね。確かに、なだらかな丘の斜面に色彩的に統一された建物がびっしりと建っている様子は美しい。でも驚くほどではないですね。既に、イタリアの中世都市などを見たことがあるからそう感じたのかもしれません。夜、ライトアップされる時もあり、それは幻想的な景色らしいのですが、毎日ライトアップされるわけではないそうですし、それを見たかったら宿泊しなければなりません。
タクシーに戻りパラドールへ。トレドのパラドールは、古い建物のように見えるが、実は新築らしいです。実際、中はとても綺麗でモダンな感じ。入り口を入って、すぐ正面にレストラン。その奥のガラス扉の向こう側がテラスになっていて、そこが喫茶スペース。そこからトレドの旧市街が眺められるようになっています。パラドールは、先ほど立ち寄った展望台よりも高いところにあるので、より遠くまで見渡せるようになっています。でも、ちょっと引っ込んだ感じというか、景色が遠のいた感じもします。
ここで、景色を眺めながらお茶をすることにしました。私は、アイスコーヒーを頼みました。このアイスコーヒーが妙な感じでサーブされるのですね。普通のホットコーヒーの入ったカップと、氷だけが入っているグラスが同時に持ってこられます。アイスにしたい人は、カップのホットコーヒーを自分でグラスに移してくれというわけです。コーヒーを上手くグラスに移せないと、こぼして服にコーヒーの染みがついてしまうことになるかもしれません。ちょっと冷や冷やしながら、でも無事に移し替えに成功。というか、始めからグラスに入ったのをだしてくれればいいんですけど。スペインでは、あまりアイスコーヒーは飲まないんでしょうかね? 実は、マドリッド市内に戻ってからも、そう感じる経験をしたのです。
これで、トレドの観光は終わりです。パラドールからタクシーでトレド駅に戻りました。もし、線路が復旧していれば帰りは高速鉄道Avantで帰ることができます。しかし、残念ながら午後5時過ぎの時点で、まだ復旧していませんでした。マドリッドには再びバスで戻りました。
トレドは旧市街全体が世界遺産に登録されています。それは、トレドが中世の街並みを残していること、しかも単に古いというだけでなく、トレドが文化的な要衝として過去の繁栄の最良の部分を今に伝えているからです。そんな街並みをゆっくりと見ながら散策することこそ、トレド観光の醍醐味であると言えます。ただ、一つ問題なのは、トレドの道は石畳。アスファルトで舗装された道に慣れた者にはちょっと歩きにくいです。私は、スニーカーのつま先を何度も石の間にひっかけてしまいました。ちょっとつま先の細いというか薄いのを履いていたのが敗因かもしれません。トレドに行かれるときには、歩きやすい靴で観光されることをお薦めします。
by 21016bh
| 2009-08-11 16:34
| マドリッド09